SSコンサルタント合同会社
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品質マネジメントシステムの意図した結果とは

ISO9001(2015年版)の規格には、沢山の箇所に「品質マネジメントシステムの意図した結果を達成する」という記載があります。この文言は言葉の通り品質マネジメントシステムの結果=成果を示すものであり、システムを運用する最終目的・期待値を表しています。品質マネジメントシステムを効率的・効果的に運用するためには、意図した成果が何かを理解することが組織としては重要になります。

ISO14001(2015年版)の規格には、「1.適用範囲」に以下の記載があり、環境マネジメントシステムの意図した成果が明確に説明されています。

この規格は,組織が,環境,組織自体及び利害関係者に価値をもたらす環境マネジメントシステムの意図した成果を達成するために役立つ。環境マネジメントシステムの意図した成果は,組織の環境方針に合して,次の事項を含む。 

ー 環境パフォーマンスの向上

ー 順守義務を満たすこと

ー 環境目標の達成

一方、ISO9001(2015年版)の規格には明確に「品質マネジメントシステム意図した成果」を説明した個所はありません。私が今までに経験した各種研修会や専門家との意見交換の中では、意図した成果とは、規格の「0.1 一般」のa)~d)であると考えています。

a) 顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項を満たした製品及びサービスを一貫して提供できる。

b) 顧客満足を向上させる機会を増やす。

c) 組織の状況及び目標に関連したリスク及び機会に取り組む。

d) 規定された品質マネジメントシステム要求事項への適合を実証できる。

a)については顧客及び法令等の要求事項を満足するものであり、マスト(必須)項目となります。特に重要なのは、「b) 顧客満足を向上させる機会を増やす。」ことであります。プロセスアプローチやPDCAにより改善のサイクルを回し続けることにより、顧客満足を継続的に向上させることにあります。c)では組織が中長期及び短期に置かれたリスクや機会(チャンス)の視点を取り入れ、顧客満足を向上させ持続可能な組織活動ができるよう具体的な目標設定をし達成することであります。


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